Lamma Bada Yatathanna

イスラーム統治下のスペインで作曲されたLamma Bada Yatathannaという曲について紹介します。

 

Lamma Bada Yatathanna( アラビア語:لما بدا يتثنى)は長い歴史を持つアラブの歌で、作詞・作曲者は不明ですが現在も様々な歌手によって歌い継がれています。

 

Lena Chamamyanという歌手が歌っている動画が以下にあります。

ゆったりとした曲調ですが演奏をよく聴くとタブラ(打楽器)の刻むビートが思いのほか速く変則的なのに驚かされます。8分の10拍子らしいです。

youtu.be

 

Lamma Bada Yatathannaはイスラーム教徒が現在のスペイン・ポルトガルにあたる地域を支配していた時代(711-1492年)に書かれた曲で、ムワッシャハというジャンルに分類されます。

(イスラーム教徒のスペイン支配やムワッシャハについてはこのWikipedia記事に詳しく書いてあります)

 

この曲の歌詞は古い時代に書かれたため非常に訳しづらい(と英訳を載せているサイトの著者がみんなそう言っている)ので、色々な英訳を参考に苦し紛れの翻訳をしてみました。

 

現れたとき、彼女はしゃなりしゃなりと歩いていた

愛する人、その美しさが私たちを魅了した

一瞬のうちに何かが私たちを虜にした

ひとたび傾けば枝は折れる

私の約束と困惑

誰が私の苦悩に情けをかけてくれるだろう

苦しい恋心からくる愛の苦悩に

美の主を除いては